コーチングとティーチングは使い分けが肝心?6つの事例に違いを学ぶ

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「コーチング」と「ティーチング」、この2つの言葉の意味の違いについて、しっかりと理解できている人間は意外と少ないです。

 似たように思える2つの言葉ですが、その意味は全く異なるうえ、指導時にしっかりと使い分けなければ、選手の才能をつぶしてしまうことにもなりかねません。

一般的に、「コーチング」は明確な答えを与えずに、一定のヒントを伝え、選手自身に考えさせることに重きがおかれますが、「ティーチング」はティーチャー(教育者・コーチ)からの技術の伝播が主であり、答えをしっかりと選手に教えることが重要視されています。

以下で、スポーツの具体例を挙げつつ、「コーチング」と「ティーチング」に関する複数の事例を紹介するので、その違いを理解するための参考にしてください。

 

具体例1.基本事項は「ティーチング」で教えよう

サッカー未経験の子どもに、基本的な技術を教える場合、まずは「ティーチング」が必要となります。

サッカーボールの蹴り方や、ボールのもらい方、トラップの方法などについて「ティーチング」を行うことで、子どもは基本的な技術を習得することができます。

もちろん、ある程度基本事項をマスターした後に、応用的なトラップの方法や裏への抜け出し方を伝える際には徐々に「コーチング」の必要なシーンが増えてきます。

ただ初期においては、ティーチングと反復練習で基本事項を身につけさせ、以降のすべての練習の基盤を作ることが重要です。

具体例2.”力み”は「コーチング」で改善する

テニスのインパクトにおいて、力みは禁物です。

インパクトの際に力む選手の癖を改善したい場合は、「コーチング」が必要となることが多いです。インパクトの際の力みというのは、技術的な面というよりも、打つ際の考え方の違いによるものが多いのです。

「コーチング」で選手とやり取りをしながら解決するためのヒントを伝えることにより、相手を意識しすぎることなく目の前のボールを打つことに集中ができるようになり、こうした悪癖は改善に向かいます。

具体例3. 原因が明確な場合は「ティーチング」で会得させる

野球において、上半身主導気味のフォームから投げ下ろすピッチャーは、コントロールにバラつきがあるうえに、故障のリスクが高くなります。

こうした選手に対して、怪我防止・コントロール改善のために下半身主導のピッチングフォームを体得させたいという場合は、「ティーチング」を行うべきです。

これは体重移動のコツとして、ステップの幅を広げさせたり、ステップする足の入り方を変えたりと、明確な解決方法があるためです。

ただ、この場合も含めて、「ティーチング」を行う際には、どうしてそのようにするのかしっかりと伝えることで、選手の理解力が一気に高まり、技術の定着がしやすくなります。

具体例4. 「ティーチング」で解決しないなら「コーチング」を試そう

ゴルフでドライバーショットを打つ際に、スライスで曲げてしまうことを悩むプレイヤーは多いのが現状です。

テイクバックの際に肩が地面とスクエアになっていない・スナップを使いすぎている・スイング軌道が横振りである等の技術的な側面については、「ティーチング」で修正していくことが必要となります。

だが、それでも解決しない場合、対処法は変わってきます。「ティーチング」で解決しない場合は「コーチング」を織り交ぜ、問題の根本を探る工夫が必要となります。

「コーチング」でプレイヤー自身にあえて考える余地を与えることで、本質的な問題をあぶり出そうとするアプローチです。

具体例5.メンタルの弱さは「コーチング」で改善

スポーツ選手のメンタルの弱さというのは、「ティーチング」だけで完全に拭いされるものではありません。

多くの場合、どうして感情的になりやすいのか、どうして不安になりやすいのか、そうしたことをコーチが問いかけながら段階的に改善していく作業が重要となります。

こうした一朝一夕で改善することが難しい点については「コーチング」で解決を試みるケースが多いのです。先に述べた例と同様、本質的な問題は一見わかりにくいものだからです。

具体例6.「ティーチング」「コーチング」の併用が必要なケースも

野球における送球障害には、メンタル的な部分、技術的な部分の双方に原因がある可能性があります。

不安感から、送球時に肘が下がりやすくなる点には、現状と改善点を伝える「ティーチング」で、メンタル的な部分についてはこれまでと異なる心持ちを紹介するといった「コーチング」で解決していく必要があります。

まとめ|「ティーチング」「コーチング」は使い分けが重要

「ティーチング」は明確な答えが存在するため、多用すると選手は常に指導者に対して答えを求めるようになってしまいます。

これに慣れることは、今後その選手が成長する上で望ましい状況とは言えません。また、体の構造や動かし方は人によって異なるので、「ティーチング」ですべて解決できるとは限りません。

指導者が「コーチング」と「ティーチング」を上手く織り混ぜて、時に明確な答えを伝え、時に選手自身の自主的を重んじることで、選手は成長を遂げることができる。ぜひ、普段の指導で取り入れてみてはいかがでしょうか。

コーチングとティーチングは使い分けが肝心?6つの事例に違いを学ぶ
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